高松市国語塾EQZ塾長です。
「闇に紛れ込む塾」とは一体何でしょう?
ちなみに、EQZは「闇に紛れ込む塾」ではありません。
売れ筋
EQZでもそうですが、一般的に学習塾では、学習塾向けの教材というものを使っています。
一般の人は目にすることはありませんが、学習塾向け教材販売会社は、実は1社2社ではなく何十社もあるんですね。
各社、教材の作成方針だったり、仕様は様々です。
それはもちろん良いことです。
教材販売会社も教材が売れなければいけません。
だから、売れるものを作る、という面はあります。
これも当然のことではあります。
そのためには、学習塾の現場の声を反映させようとするわけですね。
そして、現場のニーズにあった教材を作る。
はい、何も問題はありません。
ただ、これが重要なカギになりますので、よく理解しておいてくださいね。
難易度の提示
最近、増えてきているのは次のような教材です。
何が特徴なのか分かりますか?
問題番号の上に、黒い四角の中に白い数字がありますよね。
これ、難易度らしいです。
1が簡単で10が難しい。
ご丁寧に教材会社が「これ簡単だよ」「これ難しいよ」と教えてくれるそうなんですね。
親切な教材です。
とは決して思いません。
地獄のような教材だと思います。
自分で難易度を判断する能力を奪っていますよね。
診断テスト、入試、いや、定期テストですら難易度は書いてくれていません。自分で判断しなければならないわけです。
その練習ができていない。というかさせない教材です。
でも、売れている。増えている。
闇でしょう?
押すだけでできる
従来の紙の教材だけにとどまらず、塾を運営していくための道具もたくさん出てきているんですよ。
たくさんたくさんありますが、一つだけ取り上げますね。
ボタンを押すだけで授業が成立するそうです。
プリントが出てくるそうです。
進度や小テストの点数も記録できるそうです。
便利ですね。
とは全く思いません。
地獄のようなシステムだと思います。
というか、これって、塾なの?
闇の理由1 家庭側
こういうのがどんどん出てきているわけです。
なぜだと思いますか?
もちろん、売れるからです。
最初の命題に戻りました。
売れるから、ニーズがあるから、なんですね。
なかなかの地獄状態じゃないですか?
なぜ、このような地獄状態が生まれるのか?
原因は大きく分けて二つあります。
一つは、
・塾なんかどこでも同じだから、近くて安い塾に行っていれば良い、程度しか考えていない家庭があるから
です。
中身なんかどうでも良くて、送迎の必要がなくて、月謝が手ごろであればそれで良いと。
或いは、指導の品質を理解する能力がないか。
子どもの方も、「難易度の5以下だけやれば良いですよ」という塾の先生の指示に従って、教材の表面を舐めるだけして、勉強やった気分になるわけです。
それで満足満足と。
闇でしょう?
闇の理由2 塾側
もう一つは、
・指導力も運営能力もない指導者でもできる、というふれこみがあるから
です。
こちらの理由の方が大きいかと思います。
指導する人間(大学生講師含む)の判断力がない。だから「成績が中位ぐらいのの生徒には難易度5以下だけやれば良い」という目安を教材自体が提示するわけです。
だから便利便利。
また、塾の運営能力がなくても、ボタン一つ押すだけでプリントが出てくるので、何となくやっている感は出せます。
めでたしめでたし。
さらに、塾の指導経験がないのに、塾での起業を考えている人にも最適です。「ホラ、ボタン押すだけで塾が開業できます」みたいに。
楽ちん楽ちん。
こういった両面から、誰でも指導できる、生徒からは不満が出ない、みたいな売り文句で販売するわけですね。
で、それに乗っかる人が多いと。
つまり、売れる。
地獄状態の完成です。
こういうのをシステム化というそうです。
へー。
手間をかけるバカ
そのような価値観から考えれば、僕がやっていることはバカとしか言いようがありません。
楽ちん楽ちんどころではありません。
「1問1問丁寧に解きなさい」と生徒に伝えています。
そういうからには、こちらも生徒全員の答案を、全問丁寧に見ていきます。
ボタン一つで塾経営ができるタイプに比べると、昔ながらのオーソドックスな指導です。古臭いと感じるかもしれません。
大量生産方式に対して、家内制手工業方式という言葉すら思い浮かびます。
でもね、家内制手工業方式を変えるつもりは1ミリもないのです。
塾長が直接一人一人の状況を見て、一人一人の能力を判断して、今、その子には何が必要なのかを、その場その場で判断して進めていきます。
だから手間はかかります。
だから生徒数を多くすることができません。
ボタン一つで塾ができるのに、わざわざそんな手間をかけるなんてバカじゃないの?と思われるのかもしれません。
はい、バカで結構と思っているわけです。
お子さんの学力向上を真剣に考える方限定の保護者説明会「国語の危機を救う具体策」3月5日開催です。