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読めているのは文字

高松市国語塾EQZ塾長です。

リーディングスキルテストやウエブ上で話題になったことで、驚く以上にゾッとすることがあります。

 

以下、読み進めるのは覚悟が必要ですよ。

 

 

これね、なかなかインパクトがありますよ。

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設問は、たったこれだけなんですけどね。

正解は何だと思いますか? そして、間違う人はなにで間違うと思いますか?

 

 

—– 正解出しますよ ——

 

 

 

正解はBなんですが……。

 

 

最終的には約53万人が答えて……

 

Dを選ぶ人が多いようです。半分がDを選択と。

Bは少数派のようです。

 

インパクトあるでしょう?

 

僕は、見た瞬間、「Bじゃないの?」と思って、次に思ったのは、「なんでこんなのが問題になるの? B以外に何を選ぶの?」ということです。

でも、Dが多いんだそうです。

 

 

 

次は、中高生対象にリーディングスキルでやった問題ですね。こちらの書籍の中に書かれています。

問題は次の通り。

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正解は分かりますか?

 

 

—– 正解出しますよ ——

 

 

 

正解は、2番なんですけどね。

 

中高生の正解率、恐ろしいですよ。

 

 

中学生の正解率 12.3%

高校生の正解率 27.8%

 

となっています。

は? でしょう?

 

中学生だと8人に1人しかできないんです。35人のクラスだと4人か5人しかできないんですよ。結構衝撃的でしょう?

 

「28%はアメリカ以外の出身」ならイコール「アメリカ出身は72%」になり、その段階で、正解は2番しかないわけですが……

僕が察するに、これを間違う子は、

・「28%」が分からない
・「72%がアメリカ出身」ということが分からない
・「以外」の意味が分からない
・「その出身国」が何を指しているか分からない
・「35%」という見た目の数字に引きずられる

あたりかな?と。

 

高校生でも、4分の3の子は分からないんだそうですよ。

ということは、これが分かるレベルになるだけで上位4分の1なんだ……笑

 

 

 

次も中高生に出された問題です。

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どうでしょうか? 同じ意味か異なる意味か、お分かりでしょうか?

 

 

—- 正解出しますよ —–

 

 

 

正解は、異なる、です。

 

これ、間違う子いるの? と思うでしょう?でもね、

中学生の正解率は57%

なんですよ。10人に4人はこれの意味が分からないんですよ。コインの裏表当てるのと同じぐらいの正解率になっています。

 

「おい、幕府が大名に命じられるっておかしいだろう?」

と突っ込みが入るところでしょうけど、きっとそういったレベルの子は、それがおかしいことすら分からないということですよね。というか、幕府、大名が何なのかが分からないはず。

更にいうと、「命じる」と「命じられる」の区別はできていないはずです。もしかしたら「命じる」の意味も分からないかもしれないんですよね。

 

ウソでしょう?と思うかもしれませんがウソではありません。中学校で半分以下になるとそのレベルです。

ね、怖いでしょう?

 

 

僕がずっと伝え続けていることがあります。

 

◆上位20%を外れると、文意は理解できていない

◆読めていると思っているのは「文字」であって「文意」ではない

 

なんせ、メジャーリーグの問題は正解率12%程度ですから。上位10%をはずれると読解力は危うくなってくるということですよね。

しかも「この程度の難易度の文章で」ですよ。

 

僕が言っていること、納得できるでしょう?

 

 

そして、残念ながら、高い確率で、皆さんのお子さんも文意を読めていない可能性がありますよね。別に煽るつもりはありませんが、確率論から言ってそうだし、僕の経験値から言っても同じです。メジャーリーグの問題では、正解率が12%ということは、できなくて当然なのですから。

とにかく読めていませんから。文意は分かっていませんから。

 

 

さて、「うちの子は読めるんだろうか?」と心配する前に、親御さんご自身の読解力も確かめてください。多くの大人も読めていませんから。

 

 

 

 

親御さん向けに。これも書籍の中にある問題です。

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読めましたか?

正解は分かりますか?

 

 

—–  正解出しますよ —–

 

 

 

正解は、1デンプンです。

大人向けにテストを実施して、いわゆるエリートという人たちに解いてもらった結果、多くの人が間違えていたと。

 

ね、大人も読めていないのですよ。

 

 

上記の例の通り、「たったそれだけの文字数、難易度」にもかかわらず、読めていないんですよ。これが入試レベルの長文になったら一体どうなるか、想像がつきますよね。

 

非常に重要なことです。「文字としては読めているけど文意は捉えられていない」のです。

 

読解する力=ちゃんと文意を捉える力が重要だということはお分かりいただけるかと思います。

 

そして、「読解力はすぐには身につかない」こともお分かりになると思います。

だから、毎日毎日、毎週毎週、地道に地道に読み、調べ、考え、書くことを続けなければいけないわけです。

 

よくよく考えてみてくださいね。例えば、上記の幕府の問題ができない中学3年生がいたとして、その子にが入試問題レベルの読解でどうやって点数を取ることができると思いますか?

 

2021年3月の香川県公立高校入試ではこんな文章が出ました。一部だけ出します。

哲学対話の問いは、私たちの世界の分類法を「〜とは何か」という問いによって問いただす。それは、現在の私たちの社会における物事の区別の仕方と、それに伴う物事の扱い方を再検討しようとする。「礼儀とは何か」と問うときに私たちは、何が礼儀であり、どのような行動をとれば人に礼を尽くしたといえるのかを改めて議論する。それは、現在の社会における社会的な関係を考え直すことである。

 

幕府の問題が分からない子が、これを理解できると思いますか?

 

中学3年生で、これを読んで意味を理解して、設問に答えなければいけないんですよ。幕府の問題で間違っている場合じゃないんですよ。

 

中学3年生になって、幕府の問題レベルができないけどどうにかしてほしい……って当塾に来たらどうなるか?

はい、そりゃもう完璧に無理ですよ。

 

 

だから、僕が対象にできるのは、上位の子だけという意味も分かると思います。せめて、せめて、メジャーリーグの問題程度は分かる学力がないと、「その次」はないんですよ。読解のテクニックもクソもないんですよ。

 

そして、メジャーリーグの問題や幕府の問題ができない中学生は、当然のことながら、教科書は読めませんよね。そりゃそうでしょう。

だから、勉強ができない分からないというのは、、もう教科書すら読めていないから、という可能性は高いわけです。だって、幕府の問題が分からないんだから。

 

 

 

 

僕の主張に賛成する方、また、お子さんの国語力読解力を真剣に考えたい方は、保護者説明会にもお越しください。きっとヒントになることがあるはずです。

テストが〇点だった、悪かった。その表面だけ見て、もっと勉強量増やさなきゃとか、もっと良い塾探さなきゃとか、塾じゃなくて家庭教師にしなきゃとか、全てピントがずれていますし、解決にはつながりませんよ。

 

説明会に参加すると「目からうろこ」を落とす人が多いようです。大丈夫ですよ。落としたうろこは僕が片づけますのでね。

保護者説明会「国語の危機を救う具体策」

 

 

 

12月18日or19日に全国模試も開催しますよ。

説明会に参加した皆さんの声

◆納得しました。今年は受験生なので、先生のお話を聞きながら焦ってしまいました。

◆お話とても考えさせられるものばかりでした。

◆子供に当てはまる事が多かったので、危機感を持ちました。

◆改めて言葉の大切さに気がつかされました。

◆「まだ、間に合います。」の言葉に勇気をいただけました。

◆有益な情報をたくさん頂きありがとうございました。

◆画像を見ながら子どもと話しました。家族会議のような仰々しいものではありませんが、夫を交えてこれからの教育について話すきっかけとなりとても良かったと思います。会場もご配慮頂きありがとうございました。

◆目からうろこでした。国語が苦手な理由がよくわかりました。

◆具体策、有難うございました。実行していきたいと思います。

◆ちょっと光が見えた気がします。家族で話し合う時間を取りたいと思います。