高松市国語塾EQZ塾長です。
今回は、診断テストに関するお話です。
診断テストとは
診断テストとは、香川県内の全中学校で(原則)一斉日程で実施する、学力テストであり、受験高校選択の資料にもなるテストです。
国語、英語、数学、理科、社会の5科目です。
1科目50点満点。5科目で250点満点です。入試と同じです。
中学3年生では、基本的に、6月、9月、10月、11月、1月と、5回あり、診断テスト総合として1月下旬、2月中旬にもあります。ですので、結局7回実施になります。
高松市内の中学校は、年間の行事予定というのを4月には発表します。それを見て、すぐに年間のスケジュールの中に、診断テストの予定を書きこんでおきましょう。
中1中2の間は、年間1回しかありません。それぞれ2月に実施するのが例年のスケジュールです。
尚、診断テストの結果は、内申点には影響しない、入試には影響しない、ということになっています。
診断テストの形式
診断テストの形式は、香川県の公立高校入試の形式に沿っているとも言われますが、違っている面もあります。
例えば、英語に関して、診断テストでは、単発の文法問題や語句系の問題が出ますが、実際の入試ではあまり出ません。
そういった違いもあるのですが、大雑把に言えば形式は似通っています。
特に、国語は、説明文系1問、小説文系1問、古文1問、作文1問、という形式は、ほぼ同じです。長文の長さもほぼ同じです。ですので、国語に関しては、香川県公立高校入試の前練習として考えても、おおむね大丈夫かと思います。
受験高校選択の資料
診断テストは、受験高校選択の資料として活用します。
但し、最後の2月中旬の診断テストは、既に願書提出期であり、受験高校選択の資料としては使えません。それよりは、入試まであと1か月という段階での、最終確認テストという意味あいが強いです。
また、第1回目の6月テストも、受験高校選択の資料としては、あまり使いません。あくまでも参考資料です。1学期中の実施は、この第1回の6月の診断テストだけです。1学期中に1回だけ診断テストを実施し、その点数を元に、それ以降の受験勉強に役立てるという意味あいが強いと思います。
ですので、大事なのは、9月、10月、11月の秋の3回分、及び、1月(通常、冬休み期間中に実施)の1回と、1月下旬に実施する総合1回の、計2回分、合計5回分の診断テストです。
9月から1月上旬の診断テストの4回分の結果を元に、1月中に、3者面談などを通して、最終的な受験高校選択をする、という流れが一般的です。ただ、そこまでで決めきれない場合は、1月下旬の診断テスト総合1回まで、引き伸ばすこともあります。
他の県では、このようなテストが存在しない県もあるようです。ですので、県下一斉実施というシステムは非常に貴重であるし、恵まれていると思います。
診断テストの採点
診断テストは、原則、県下一斉実施ですが、採点は各中学校にて行います。
となると、どういうことが起こるか?
特に記述系の問題では、採点のブレが出ます。もちろん、採点基準というのはありますが、それでも、ブレは出てきます。現に、全く同じ答えにも関わらず、ある中学校では〇、ある中学校では✕、ということが起こっています。
それが現実です。良いか悪いかは別にして、まあそういうことは起こります。
ですので、あまり細かい部分まで気にすることもない場合もあります。
診断テストの活用
診断テストの活用の第一の目的は、受験高校選択でしょうし、また、今までの(出題範囲の)復習、確認、ということもあることと思います。
この復習というのは大事ですよ。私が勧めているのは、必ず、間違った原因を割り出しておくということです。間違いの原因の種類はそんなに多くありません。それを種別に分けていきます。
これをすることで、自分が次の診断テストに向けて何をすべきか、何を念頭に置いておくべきかが分かります。
診断テストは秋大事
前述した通り、9月、10月、11月の秋の診断テストは非常に重要です。また1月の診断テストも重要です。
これは香川県に限ったことでもないでしょうね。どこであろうと秋から冬は大事ですよね。
だから、秋から頑張れば良いと思うかもしれませんが、それはアウトです。勉強に関して何もわかっていない人の発想だといわざるを得ません。
秋から頑張り始めて結果が出始めるのはいつ頃だと思っているのでしょうか? 私の感覚だと、翌年の夏以降です。つまり、受験には間に合いません。
秋から始めて受験に間に合うようなら、誰もがそうしませんか? 実際は、そうしませんよね? もっと早くからコツコツと取り組むわけです。それは、勉強はそんなにすぐに成果が出ないということを分かっているからです。
関連記事:診断テスト対策の愚かさ
診断テストは半分
診断テストは、入試の前段階のテストとして活用ができるとお伝えしましたが、それは、入試当日の筆記試験の代わりという意味です。
しかし、香川県の公立高校入試の場合、合否は、筆記試験だけでは決まりません。内申点もほぼ同等に重要です。
いや、むしろ内申点の方が大変ですよ。
と言いますのは、2学期が終わった段階で、内申点は決まります。そこからもう逆転は不可能なのです。
逆に、当日の筆記試験は、1月以降の猛勉強で逆転できる可能性はあります。
ですので、2学期までは内申点をとることも併せて考えて勉強していかなければなりません。
大変ですよ。2学期は。
中間テスト期末テストに加え、受験高校選択の資料になる診断テストが3回もあるのですから。でも、それは、先輩たちもみんな通ってきた道です。
診断テストと入試当日の点数の関連性
入試当日の点数と診断テストの点数は関連性はあるのだろうか?
診断テストで210点取れているけど、入試当日もそのぐらいとれるだろうか?
そういう不安は当然あると思います。
不思議なもので関連性は高いのです。診断テストも当日のテストも上手く作っています。だいたい、診断テスト通りの点数、診断テスト通りの序列で、当日も推移します。
全体的に高得点だった、低得点だったということはあります。また、5点程度の誤差はあります。
でも、だいたい、診断テスト通りになると思っておいて良いです。
だから、診断テストで180点の子が、入試当日に220点取るということはほぼありません。そこまで大きな差は生まれません。
ですので、逆から言いますと、取れるところはちゃんと点数を取る必要があるということでもあります。なんせ、香川県の公立高校入試の特徴は、できる子、賢い子を選抜するためのテストではなく、「ミスしない子を選抜するためのテスト」ですので。
この点はちょっと残念なところです。
診断テスト対策
診断テスト対策とやらを実施する塾も多いことは知っています。
まあ、バカバカしいことです。
中間テストや期末テストならまだ分からなくもない(賛成するわけでもない)ですが、診断テスト対策とは一体何でしょう? 直前になって詰め込むっていうことだと思いますが、それって、結局、普段ロクな指導をしていないことの証明ではないでしょうか。
そういった塾では、国語の診断テスト対策と称して、過去問や類似問題を何回かやるみたいですが、果たしてそれでできるようになると思っているのでしょうか? 皆さんはどう思いますかね? 診断テスト直前に2~3問解いて、できるようになると思いますか?
なりませんよね。
大事なのは、むしろ、終わってからです。どんな問題が出たのかをチェックする、のではありません。生徒がどんな回答を書いたのかをチェックするのです。問題をどう考えたのか、解き方をどう考えたのか、設問をどう読んだのかをチェックするのです。
そして、先述した通り、間違いを分類します。
当り前のことだと思うんですけどね。どうやら、世の中の塾では当たり前ではないようで。事前の対策は必死でするけど、終わってからは何もしていないみたいで。
国語ができるようになるきっかけがここにあります。