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高松市国語塾EQZ塾長です。

 

最近強く感じること。

 

抽象語って難しいよね

でも、

意味分からないと読めないよね

 

 

次のような文章が入試で出ているんですよね。読んでみていただけますか?

 


 

宇宙の成り立ちに関する理論として有望なものに、宇宙のインフレーション理論というものがある。インフレーションと言えば、経済用語としてよく知られているので、まず物価急上昇することを思い浮かべる人も多いだろう。

 


 

情報をひたすら消費する社会とリスペクト(尊敬すること)とは、残念ながら両立しにくいと思います。その前提で考えると、日本が80年代以降、バイキング料理のように情報を消費する社会への道を突き進んだことは、そのままリスペクト精神を失ったことを意味します。
師を仰ぐのではなく、自分の好みで選べる情報をセレクトしていく傾向が進んだのです。その代償は、計り知れないほど大きいのではないでしょうか。

 


 

ものごとをより複眼的とらえるべく、まだまだ多くの知識視点を取り入れ、さまざまな経験を積んでいかなければならないときに、単細胞な頭でまとめた意見を効率的プレゼンテーションするスキル磨くのに授業時間を費やす。それでいいのだろうか?深い学びを目指しているのではなかったのか?

 


 

僕たちは、個別性自覚して生きるといっても、個として他者から切り離されているわけではない。さまざまな他者影響を受けながら生きている。さまざまな他者との関係性を生きている。
相手があって自分がいる。ゆえに、親からの自立というのは自分で取捨選択しながら親以外の人たちの影響を強く受けるようになっていくことを指すのではないだろうか。

 


 

抽象的な表現が中心になっているものを取り上げたのですけどね。

 

「入試問題」と言いましたが、これは実は「中学入試」からとったものです。

しかも、割と難易度の低い学校の入試問題なのです。

 

言葉の注釈はありません。

ですので、「この程度は読めるよね?」という前提です。

 

小学5年生以上のお子さんに、文の意味が分かるかどうか、太文字で表した言葉の意味が分かるかどうか、尋ねてみてください。

 

ちょっと怖いことが起こるかもしれませんよ。

 

 

少し難易度が上がった中学校の入試問題文では、次のような言葉が使われていました。

 



反発
うっとうしい
いわゆる
観点
価値観
暗に示す
抵抗
主体性
あからさまに
即座に
見透かす
認知
抽象的
活発
窺い知る
コントロール
・・・になりつつある
迎合
理不尽
腫れ物に触る
感受性

 


 

なかなかのものでしょう?

フリガナがついているものはありますが、意味の注釈はありません。

つまり「このあたりの言葉、分かるよね?」という前提だということです。

 

これもお子さんに意味を尋ねてみてくださいね。

「このぐらいは分かるよね?」と思うのはきっと間違いです。

 

 

上記事例は中学受験の入試問題からの抜粋です。

 

「うちは中学受験はしないから関係ない」

それは違いますね。

中学受験しないのはもちろん良いですが、だからと言って抽象語を学ぶ必要がないというのは的外れです。

高校受験、大学受験と続きます。当然、抽象語の獲得は必須です。

受験が絡む以上、抽象語の必要性はついて回ります。

 

 

タイトルに「抽象語の威力」とつけました。これは、

抽象語が読めなければ文意が分からないでしょう?

という意味合いと、逆に

抽象語が読めると文意は分かるよね?

という意味合いを持たせています。

 

いずれにしても、意味が分かる分からないは、抽象語の理解がキーポイントだということです。

 

そしてよくよく考えておいてほしいのは「こういった言葉をどこで獲得していくのか?」ということですね。

 

 

「まあ、学校でも習うし、どうにかなるでしょう」

→はい、完全に間違いです。どうにかなりません。

 

絶対に抽象語を獲得していこう

 

とかなり意識を強く持たな限り、身についていきませんよ。

 

 

 

今回の記事に関して、大いに興味を持った親御さん限定の説明会があります。

興味を持つということは、当然、お子さんの学力向上に対して真剣に考えて生きたいと思うからですよね。大歓迎します。考えるきっかけにしてください。

7月17日(月・祝日)13:30~15:30開催です。