高松市国語塾EQZ塾長です。
昨日も今日もそしてきっと明日も、子どもがいる全国の家庭で繰り返されている言葉があります。
「何回言えば分かるの!」
いわば、常備薬ならぬ、常備フレーズ。
敢えて回答してみる
「何回言えば分かるの!」とは、親御さんが言ったことを聞かない子供に対して投げかけられる言葉です。
この言葉が発せられる前には、多分2回程度は、同じ内容が発せられているものと思われます。
つまり、3回目4回目になると、この言葉が発せられる確率は高くなります。
「何回言えば分かるの!」は、決して回答を得ようとしているものではありません。
が、敢えて僕がその回答をお答えしましょう。
何回目に分かるのか?
「~~しなさい」を何回言えば分かるのか?
はい、まず100回言ってください。
親の言うことを聞くつもりのない子の海馬を舐めてはいけません。100回まではビクともしないのです。強固で頑丈な海馬を持っているのです。
100回までは、まだ勝負の土台に乗っていないというか、「言うことを聞かなければいけない」という段階に達していないのです。
100回言い続けると、運が良ければ海馬を通り抜けます。すなわち、言うことを聞くようになります。
「運が良ければ」←ここ大事。
運が悪かった方は、第二ラウンドに突入してください。つまり、次の100回です。
海馬とは、大脳の一領域で、短期記憶の一時保管機能を持つ。海馬を通り抜けた記憶は長期記憶として定着する
塾長の感触から
僕の感触では・・・
例えば、国語の読解問題を解く際に直してほしいことを生徒に伝えるとしましょう。
「これはダメです。必ず~~しなさい」
これを1日10回言います。「さっきも言ったでしょう」とはなりません。「何回言えば分かるの!」ともなりません。
粘り強く1日10回言い続けるのです。
そして、次に来た時にはそれは当然すっかりリセットされていますので、また最初から「必ず~~しなさい」と1日10回言い続けます。
もちろん、生徒自身の直すべきところは直っていません。
次に来た時も同じことを繰り返します。
次の日も、その次の日も、またその次の日も・・・。
そして、10日間繰り返すと「運が良ければ」直ることもあります。
「今日、これ言ったの、3回目でしょう!」と、言った回数を数えられているうちは甘いのです。数えられているうちは、海馬は通過していないのです。
強固で頑丈で確固たる信念を持つ海馬との戦いとはこんな感じです。
もっと手ごわいもの
解き方を直すという、言わば「スキル」系であれば、「運が良ければ100回言えば直るかもしれない」レベルですが、そうでないものは100回では変わりませんね。
「もっと大きな声で話してください」
「文字を丁寧に書いてください」
「もっと集中しましょう」
こういうのは100回どころではありません。多分ほぼ直らないです。直ったとしても「その瞬間」だけです。
きっと性格や性質に根差すことだからでしょうね。
何回言っても言うことを聞かない我が子、「丈夫な海馬で良かった」と思えば腹も立たない、かもしれません。
保護者説明会「国語の危機を救う具体策」
12月17日(日)10:00~12:00