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1ミリだけ広げる

高松国語塾EQZ塾長です。

教養読書の会を通して僕が実現しようと思っていることを説明します。小学生のお子さんがいる親御さんには丁寧に読んでいただけることを願っています。

 

教養読書の会では、本棚から興味のある書籍を選んできて、まず読み始めます。

ある程度の時間になったら、次の三つをやってもらっています。

◆意味が分からなかった言葉調べ 
◆本を読んで学んだことを文章化する
◆また、考えたことを文章化する

その時によって、その内容によって、その子によって、多少アレンジすることはありますが、基本的にこれはスタンダードの勉強として毎回やっていってもらいます。

そして、その学んだことに対して、僕ができる限り説明をしてあげようと思っているわけです。

いつも生徒諸君に教えてもらってばかりなので、恩返しをしようと思うんですね。

 

 

 

小学3年生のお子さんに、食料自給率に関して話をしました。

自給するとはどういうことなのか? から始まって、日本の現状をお子さんには伝えました。図解付きで。

「率」の話になるわけですので、当然、割合のことが分からなければいけないのですが、ちゃんと割合の概念を理解しているんですね。小学3年生で。天才的じゃないですか?

だから、日本における食料自給率の説明もちゃんと理解してくれました。「じゃ、~~ってなった場合、どうなると思う?」という口頭の問いにも答えられました。

中学生になっても、食料自給率が分からない子もいるんですよね。それを考えれば、幅広い視野、考え方を身につけている素晴らしさが分かります。

 

 

小学4年生のお子さんに、邪馬台国と卑弥呼の話をしました。

3世紀頃の日本の状況や邪馬台国・卑弥呼という存在が分かった理由。

「魏」「志」「倭人」「伝」とは何か?それぞれの漢字の持つ意味。

更には、後年になって記された日本書紀、古事記との関連性まで。

そして、定番の「邪馬台国はどこにあったのか?」に関しては、主流になっている九州説、畿内説に関しても説明をしました。

元々歴史が好きなお子さんなので、食いつきは良いですね。理解も速いです。それよりも何よりも、僕が説明したことに対して、ちゃんと的確な質問ができるのが素晴らしいですよね。内容を理解していないと的確な質問ってできませんからね。

これまた中学生でも、上記の内容を説明できないとか、そもそも知らないという子もいる中、小学4年生あたりで古代史の手がかりをつかむのは偉大じゃないでしょうか。

 

 

小学5年生のお子さんに、ダイバーシティの話をしました。

書籍の中に、ダイバーシティという言葉が出てきて分からなかったわけですね。

もちろん、Diverの街(city)という意味ではありません。Diversityです。

元は多様性ということです。企業経営などにおいては、多様性を生かした強みを発揮する、という趣旨で使われることも多いです。このお子さんが読んでいた書籍がまさに企業経営に関する内容だったので、ダイバーシティが出てきたのでしょう。

多様性とは何か、多様性を生かした経営とはどんな状態なのか……等を説明しました。

ダイバーシティどころか多様性と言っても分からない中学生もいるんですよね。それを考えれば小学5年生で多様性を生かした企業経営という概念だけでも理解するのは素晴らしいですよね。

 

 

小学3年生~5年生の指導内容の「ごく一部」を紹介しましたが、これは僕が望んでいる姿であり、小学生がすべき勉強内容だと思っています。

一言で言うと、「視野を広げようね」ということです。少しだけ具体性を持たせると「世の中のいろんなことを知っていこうね」です。

 

1回の授業で何らかの学びを得る。それによって、視野が1ミリだけ広がる。あくまでもイメージですが、そんな感じで指導をしています。

毎回毎回1ミリだけ広がる。それをずっと積み重ねていけば、相当な視野の広さにつながる。その視野の広さは、読解問題にあたる場合に限らず、人生において有利に働く。

僕はそれを確信していますし、当塾の勉強の核心でもあります。

 

 

小学3年生で食料自給率を学ぶ、小学4年生で邪馬台国・卑弥呼を学ぶ、小学5年生でダイバーシティを学ぶ。

これを見て「それってテストに出るんですか?」という疑問があるかもしれません。

もちろん、目の前の、学校や塾でのテストには出ませんよ。でも、それが何か?

 

この一連の学びの重要性は上記で説明した通りです。少しずつ少しずつ視野を広げて、それが引いては読解をする上では間違いなく役に立ちます。

中学生で、食料自給率も邪馬台国も卑弥呼もダイバーシティも分からない子はいます。言葉だけ知っていてもその内容は分からない子はいます。しかも、相当数います。視野を広げてこなかったツケが回ってきます。

あ、と気づいて視野を広げようと思っても、そう簡単には広まらないのです。短時間でできるようになることが、ほとんどないのと同じですよ。

小学生のうちから1回1ミリであっても視野を広げる練習をしてきた子との差は、埋まらないのです。

 

尚、付け加えておきますと、当塾の生徒も親御さんも、こういった重要性を理解してくれているご家庭ばかりです。「それってテストに出るんですか?」なんていう愚かな質問はありません。

つまり、生徒保護者の質に恵まれている塾だということです。

 

テストの点数を気にするのは、受験生になってからで良いですよ。視野が広く土台ができていれば、あとは受験の1年間でちゃんと仕上がりますので。それも確信があるわけです。

 

 

この説明会を聞いていただければ、僕が提唱していることの重要性が一発で分かります。

保護者説明会「国語の危機を救う具体策」

既に100人以上が参加した「国語の危機を救う具体策」、次回12月開催予定にしております。