Line-ltd 2020.09 英語配点

今年は2回、保護者説明会を開催しました。

参考リンク → なぜ保護者説明会を開催するのか? というお話

参考リンク → 保護者説明会「国語の危機を救う」の説明

 

2回とも受付やビデオ撮影のために、元教え子が手伝いに来てくれました。1回は男の子、1回は女の子。いずれももう社会人ですけどね。

だから、二人とも大学入試はとうの昔に終わっていて、2021年から始まる大学入試改革に関する知識はゼロでした。まあ仕方ありません。

説明会終了後、私の話を聞いた二人ともが、同じことを言いました。「あれ、本当ですか? めちゃくちゃきついですよね。自分の時にそれだったら絶対イヤだ

何がきついのか? 何がイヤなのか?

 

◆英語リスニングの配点

です。「本当にその配点なら自分は大学に受かっていない」だそうです。それほど、英語の配点に関しては怖いなと思うわけなんですね。比較的最近大学入試を経験した子たちの言葉ですし、二人揃って同じことを言うわけですので、その影響力は大きいと言えるでしょう。

 



筆記:リスニング センター試験

筆記試験……「紙の上の問題を読んで回答を書く問題」、としましょうか。文法問題、長文読解、英作文等々全て含みます。

リスニング……「流される英文を聞いて回答を書く問題」、としましょうか。記号問題が多いですが、一部英作文系もあります。

今までのセンター試験でも、筆記試験、リスニングいずれも問題としてありました。共通テストでも同様にあります。

では、何が問題なのかと言いますと、配点なんですね。今までは、筆記が200点、リスニングが50点だったわけです。

筆記:リスニングの比は、4:1 です。

言い換えるとリスニングの割合が20%ということです。



筆記:リスニング 共通テスト

これが、共通テストになると、筆記:リスニングが1:1 になると発表されました。

リスニングの割合が50%ということですね。

説明会の手伝いに来てくれた二人が反応したのはこの部分なのです。「これはきつい、イヤだな」と。

かなり、リスニングの比重が高まることがお分かりいただけるかと思います。

受験生にとってもかなりの負荷がかかります。大量の単語を覚えて長文を速く正確に読む練習をしておけば、どうにかなりました。リスニングはできなくても、筆記だけで東大でも合格できるレベルの得点を取ることができました。

が、今後は難しくなるでしょう。速く正確に読めて、その上に、正確に聞き取れないといけないわけです。筆記にプラスして多大なリスニング練習が必要です。練習というか慣れというか。

私の感覚では、速く正確に読むことより、正確に聞くことの方が時間がかかるように思います。

速く正確に読むには単語の数は重要です。それが分かっているので高校生には毎回毎回単語暗記を強制しているわけです。

今後は、このリスニングに対応するためリスニングの練習を始めます。時間がかかることは明らかなので高校1年生の段階から始めておくわけですね。

 



ちょっと違った

ただ、ちょっと風向きが変わったというか、文部科学省の思惑通りに進んでいない感じがあります。

と言いますのも、筆記:リスニングの比率を1:1に設定していない大学があるからなんですね。

近場や有名どころで言いますと、香川大、徳島大、愛媛大、高知大、岡山大、神戸大、千葉大、筑波大あたりは、軒並み20%設定です。今までのセンター試験と同じですね。

京都大、大阪大あたりはちょっと上がって25%設定。東京大は更にもうちょっとあがって30%設定となっています。

文部科学省の言いつけ通りに、リスニング50%設定にしているのは、広島大、九州大、鳴門教育大、大阪教育大、東京外国語大、お茶の水女子大、一橋大、等々です。

数としては50%設定の大学が多いのですが、それでも20%程度の設定の大学も結構あります。まだ抜け道があるということですね。

独自の考えがあるのか、振り回されてばかりの文部科学省の言うことは聞きたくないのか分かりませんが……。



私立大でも同じ傾向

基本的に、共通テストというのは国公立大向の入試改革なわけですが、ほとんどの私立大は、その共通テストを入試の一部として使いますし、そもそも英語重視の傾向は私立大の方が先行しています。

私立大は各大学が独自に入試科目も配点も決定できますので、以前より、英語重視だったり、英語の資格試験を入試の代わりにしたりということはあったわけです。

当然、リスニングの配点割合も高い大学が多くなっています。

私立大志望で共通テストを受けないからリスニングは要らない、というわけにはいかないのです。

 



流れ

「使える英語」という方向性にかじを切っている傾向は止まらないでしょうね。

最初は、英語資格試験で英語4技能を測りたかったわけです。それが頓挫しました。

せめてもの対策ということで、リスニングの配点割合を高くしたかったわけですが、言うことを聞かない大学もあって、なかなか改革の道のりは遠そうです。

ただ、もう方向性は「そっち」なわけですね。2021年の入試では「そっち」に一気に進むことはありませんでしたが、じわじわと「そっち」に進むはずです。

 

以上のことは現中学3年生までは、ほぼこの路線は決定です。マイナーチェンジがあるかもしれませんが。

説明会でもお伝えした通り、現中学2年生以下は、「未定」になっています。

「未定」というのもひどい話ですが、先述した通り、この方向性が逆戻りすることはないはずです。つまり、リスニングの配点が高まることはあっても、低くなることはない、はずです。

「読めない子」は得点がとれませんが、今後は「聞けない子」も得点がとれない時代になってきているということですね。

 



参考リンク

以下、河合塾さんの情報サイトです。クリックするとPDF資料で英語リスニング配点の一覧がご覧になれます。

 

◆ 国公立大

 

◆ 私立大

 



保護者説明会「国語の危機を救う具体策」の案内を始めております。お子さんの読解力を向上させたい、読解力をあげるヒントがほしい、という親御さん対象です。